FROZEN BUG'73

趣味がいっぱい、お金はあんまり…車、バイク、ギター、オーディオ、カメラ、DIY大好き男の雑記ブログ

緊急手術!車のヒーターが効かない!(説明編)

カプチーノを北海道に連れてきて、そろそろ1ヶ月。気付いたことがあります。

ヒーターが全然効いてない!

温度最高、風量最大にしてもぬる〜〜〜い風しか出てきません。温度としては40℃あるかないかくらい?数字で見ると温かく見えるけど、体温より微かに高い程度の風しか出てこないと想像すると、車のヒーターとしては全然役立たずなのがわかると思います。

さてところで、車のヒーターってどういう構造してるのかご存知でしょうか。簡単に説明すると、家にあるパネルヒーターと一緒です。パネルヒーターってどういう構造してるのかって?あれはボイラーで沸かしたお湯的なモノが中のパイプを通っていて、それで周囲のひだひだ(フィン)を温め、さらにその周りの空気を暖めることで部屋全体が暖まるのです。パイプの周りにひだひだがあるのは、表面積を増やしてより効率的に熱を伝えるためです。


車の話に戻ります。自動車はエンジンを冷却しなければなりません。そのために冷却水がエンジンの中をぐるぐると回っています。この冷却水はただ回っているだけでは沸騰してしまいます。そこで、冷却水はフロントグリルの奥にあるパネルヒーター的なもの(ラジエーター)の中を通ります。ただしこのパネルヒーター的なものは周囲を暖めるのではなく、逆に走行風をフィンに当てることで中の冷却水を冷やすためにあります。パネルヒーターの逆の原理で中の水を冷やしてエンジンに送り返します。

 

そして、同じようにパネルヒーター的なもの(ラジエーター)が室内側にもあります。モノとしてはラジエーターそのものですが、一般的にこちらはヒーターコアと呼ばれます。ヒーターをオンにすると、そのヒーターコアの裏にある電動ファンが回り出して、ヒーターコアに風を当てます。今度こそ本物のパネルヒーターというわけです。ただし空気は電動で強制的に送り出されている。

温度の調整は、レバーやスイッチと連動したフラップによってヒーターコア側の風と、車外の風をそのまま取り入れる(or エアコンの風)とを切り替え/混合することでおこなわれています。オートエアコンの車も、ヒーター本体の温度を制御することなんてできないので、常温の風を適度に混ぜることで温度調整をしているわけですね。

 

さて、そんなわけなのでヒーターが効かないとなれば考えられる原因は主に以下の点です。
1. まずエンジン冷却水の温度がきちんと上がっていない(始動直後に温かい風が出ない理由もこれ)
2. 冷風切り替えレバーやスイッチの故障、フラップの動作不良
3. ヒーターコアのフィンがほこりなどで詰まっている(電動ファンからの風が通り抜けなくなるので、吹き出し口からの風がめちゃくちゃ弱くなります)
4. ヒーターコア内部がサビやカルキで詰まっている(冷却水がきちんと内部を通らず、またはパイプの壁にカルキなどが付着しているとその熱がフィンまで伝わらないので暖まらない)

 

1. については、サーモスタット(冷却水の温度をいい感じに調整するための、温まると開くバルブのような部品)の固着などの不具合で起こります。しかし今回は水温計はばっちり適温で安定しているので除外。

2. は、うちの車のようなマニュアルエアコンだとレバー切り替えてみればすぐわかります。ちゃんと動いているようなので除外。

3. は、家庭用のエアコンフィルターが詰まっている感じを想像してもらえるとわかりやすいかと思います。今回は若干この気配も感じましたが、風量以前に温度がおかしいので後回し。風自体は出ているので。あと、これ掃除するにはダッシュボードを全部外してヒーターコアを摘出しないといけないので面倒すぎるので…

要するに、これを こうなるまでバラさないとできない作業というわけです(この写真は夏にビートルをバラした時の写真でヒーターとは関係ないです、イメージです)

 

4. のコア内部の詰まりが今回濃厚!電気ポットとか、沸騰させるタイプの加湿器とか、水道水入れてると真っ白いカルキの塊が付着しちゃってきちんと加熱できなくなることがありますよね。あれのイメージ。あと、ラジエーターやエンジン内部の冷却水通路などから入り込んだ微細なサビなどが詰まっている可能性もある。うちのカプチーノは前オーナーがラジエーター洗浄剤を使った痕跡があるので、そこでヒーター内部の通路にトドメを刺したのかも…という推測。

 

ヒーターコア、本当は交換すればいいんです。でも新品で4〜5万円します。中古なら数千円で転がってるけど、内部の状態はわかりませんので交換しても大した変化がないかも。そして結局ダッシュボードを全部外して交換…になるので、交換は最後の手段にしたいわけです。

そこで、ネットでは効果あるとか無いとか、やってみてもダメだったとか劇的に改善して感動とか色々な話が転がっているヒーターコア洗浄に挑戦することにしたのです。

 

後半へ続く

microwavable.hateblo.jp